Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きりぎりすのき

螽蟖の記

室生 犀星

Lesen Sie 螽蟖の記 (きりぎりすのき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.632 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

つゆ虫(馬追ともいうが)ときりぎりすだけは忙しげにないているだけである。

僕は或るときにきりぎりすを二疋同じい籠に入れておいたが、翌朝になると一疋は喰い殺されてしまっていた。喰い殺されたほうは腹を食いやぶられていたが、何度入れかえても同様に殺されていた。きりぎりすは同じ種族同士を共食いにするものであるらしい。大抵、腹のにくを食われている。葱、きゅうりを餌にしてやるが、葱のような烈しい匂いの植物をかじるくらいであるから、同種族共食いが平気であるらしい。きゅうりをやって見ると種子をかじって中の汁を旨そうにすすり、それを啜ってしまうと次の種子をくいやぶり、汁をすすっている。その恰好が鼠のように前脚二本で種子を持って食べるのである。よく顔をみているときりぎりすのそんな食べものに取りついているときは、大抵、笑っているようである。殊にきりぎりすの眼が大きいからそう見えるのかも知れない。どこか馬の顔によく肖ている。

栗いろをしたのと緑いろをしたのと、二種類いるが、信州の碓氷山中では殆ど緑いろをした一種類しか住んでいない。七月終りころから九月の中ごろまでしか生きていないようである。