Japanische Klassiker mit Furigana
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かにこうせん
蟹工船
小林 多喜二
Lesen Sie 蟹工船 (かにこうせん) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.890 Zeichen · 125 Bildschirme
「それは?」
「秋田」
それ等は各※(二の字点、1-2-22)棚をちがえていた。
「秋田の何処だ」
膿のような鼻をたらした、眼のふちがあかべをしたようにただれているのが、
「北秋田だんし」と云った。
「百姓か?」
「そんだし」
空気がムンとして、何か果物でも腐ったすッぱい臭気がしていた。漬物を何十樽も蔵ってある室が、すぐ隣りだったので、「糞」のような臭いも交っていた。
「こんだ親父抱いて寝てやるど」――漁夫がベラベラ笑った。
薄暗い隅の方で、袢天を着、股引をはいた、風呂敷を三角にかぶった女出面らしい母親が、林檎の皮をむいて、棚に腹ん這いになっている子供に食わしてやっていた。子供の食うのを見ながら、自分では剥いたぐるぐるの輪になった皮を食っている。何かしゃべったり、子供のそばの小さい風呂敷包みを何度も解いたり、直してやっていた。そういうのが七、八人もいた。誰も送って来てくれるもののいない内地から来た子供達は、時々そっちの方をぬすみ見るように、見ていた。
髪や身体がセメントの粉まみれになっている女が、キャラメルの箱から二粒位ずつ、その附近の子供達に分けてやりながら、