Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はえおとこ

蠅男

海野 十三

Lesen Sie 蠅男 (はえおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.129 Zeichen · 237 Bildschirme

Aozora Bunko

――」

警戒総指揮官の正木署長が、向うからやって来た。彼も頤紐をかけ、足には靴下を脱いで、その代りに古足袋を履いていた。それは捕物の際、畳の上で滑らないためらしかった。

「おお正木君か。――君、蠅男というのは何十人ぐらいで、隊をなしてくるのかネ」

「隊をなして? ――ハッハッハッ。検事さんのお口には敵いまへん。ともかくも屋内のどこからどこまで、私のとこで完全に指揮がとれるようになっとります」

「ウム、完全完全の看板流行だわい」

「え、何でございます」

「いや、革の袋からも水が漏るというてネ、油断はできないよ。――主人公の居るところは何処かネ」

「ああ、それはこちらだす。どうぞ、こちらへ――」

正木署長は、検事を廊下づたいに玉屋総一郎の書斎の前に連れていった。そこの扉の前には、鬼を欺くような強力の警官が三人も立っていた。

検事は扉の方によって、ハンドルを握って廻してみた。

「ああ、あきまへん」と警官の一人がいった。「御主人が中に入って、自分で鍵をかけていてだんネ」

「中から鍵を――すると警官も中へは入れないのかネ」

「警官まで、蠅男の一味やないか思うとるようですなア」