Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はえおとこ
蠅男
海野 十三
Lesen Sie 蠅男 (はえおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.129 Zeichen · 237 Bildschirme
検事はパイプを口から離して、静かに云った。
「聞いてみない方より、聞いてみた方がいいだろうネ。しかしこんなくだらん騒ぎに、こんなに皆が一つ処に固まってしまうのじゃあ、完全な警戒網でございとは、ちょっと云えないと思うが、どうだ」
「おお」と署長は始めて気がついたらしく、「これ皆、一体どうしたんや。よく注意しておいたのに、こう集って来たらあかへんがな。――ああ、あの部屋に間違いはあらへんやろな」
署長は慌ててそこを飛びだし、主人公の籠城している居間の方へ駈けだした。
「ウム、よかった。――」
署長は居間の前に、警官が一人立っているのを見て、ホッと安心した。
「オイ異状はないか。ずっとお前は、ここに頑張っていたんやろな」
「はア、さっきガチャンのときに、ちょっと動きましたが、すぐ引返して来て、此処に立ち続けて居ります」
と東京弁のその警官が応えた。
「なんや、やっぱり動いたのか」
「はア、ほんの一寸です。一分か二分です」
「一分でも二分でも、そらあかんがな」
といったが、他の二人はどこへ行ったか居なかった。
「さあ、ちょっと中へ合図をしてみい」
警官は心得て、ドンドンドン、ドンドンと合図どおりに扉をうった。