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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちぬられたかいとう

血ぬられた懐刀

国枝 史郎

Lesen Sie 血ぬられた懐刀 (ちぬられたかいとう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.586 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

「さて」と云うと常陸介は、一層物憂しい口調になったが、なだめるように説き出した。

「貴殿のお父上秋元殿は、高朗としたお人柄で、某も平素より尊敬いたし居ります。ご子息の貴殿のお噂も、兼々承わって居りました。清廉潔白でおわすとのこと、これまた敬意を払っていました。……ただ今立ち聞きいたしましたところ、お紅殿とやら申される女子を、不破小四郎が理不尽にも、関白殿下のお旨と申して、聚楽の第へ連れて参り、それを怒られてご貴殿には、この厳重の聚楽第へ、潜入して四人を討って取り、なお小四郎を討ち取った上、更に主殿へ切り入って、お紅殿を奪回なされようとのご様子。……小四郎の不義は申すも憎く、関白殿下のなされ方も、よろしくないことと存じます。しかし」

とここまで云って来て、木村常陸介は叱るようにつづけた。

「聚楽第には強者もござる。貴殿お一人に荒らされるほどの、不用心のことは致して居らぬ! あまりに自己をお頼みなさるな! またそれほどにも聚楽第を、力弱きものとお思いなさるな!」

しかしまたもや優しくなり、慰めるような口調となった。

「余計なことは申しますまい。某をお信じなさりませ。