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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lesen Sie 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.970 Zeichen · 176 Bildschirme

Aozora Bunko

と叫ぶと、持っていた樫の木刀を、真剣かのように構えた。しかしこの老獪な用心棒は、打ち込んで行く代わりに背後へ退き、粗壁へ守宮のように背中を張り付け、正面に、梁から、ダラリと人形芝居の人形のように下がり、尚グルグルと廻っている、典膳とお浦との体の横手から、恐そうに頼母を見詰めた。

乾児たちは角右衛門の声を聞くと、一斉に立ち上がった。蝋燭が仆れて消えた。

「いかにも伊東頼母!」

「探しているところだ!」

「いいところへ来やがった」

「たたんでしまえ!」

「誘拐め!」

「盗賊め!」

乾児たちは口々に喚きだした。

「親分にお知らせして……さよう親分にお知らせした方がよろしい。……拙者一走りして……」と、臆病者の紋太郎は、侵入者が頼母だと知った瞬間、一躍して、乾児たちの背後へ隠れたが、今度はいち早く、納屋から逃げ出そうとして、そう叫びながら、乾児たちを掻き分けて前へ出、頼母の体によって半分以上塞がってはいるが、しかし尚明るく見えている戸口を狙った。

頼母は、この意外なありさまに度胆を抜かれたが、そのうち自分が、何か誤解されているらしいことに感付いた。

「方々――いや五郎蔵殿のお身内、拙者はいかにも伊東頼母、先夜、父の敵五味左門に邂逅いました際には、ご助力にあずかり、千万忝けのうござった。