Japanische Klassiker mit Furigana
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けつえきがたさつじんじけん
血液型殺人事件
甲賀 三郎
Lesen Sie 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.256 Zeichen · 71 Bildschirme
私は雑誌をそっと元の所に置いた。署長の方を見ると、まだ床の上にしゃがんで何かしている。私は静かに傍に寄って覗き込んだ。
署長は頻に床の上の厚い絨氈を擦っていた。見ると、厚ぼったい絨氈が直径一寸ばかりの円形に、すっかり色が変っているのだ。そして、手で擦ると恰で焼け焦げのように、ボロボロになるのだった。といって、普通の焼け焦げでない事は一見して分るのだ。
署長は私が傍によった為か、口の中でブツブツ何か呟きながら、急に立上った。そうして、手を洗う為に、部屋の隅の洗場に歩み寄って、水道の栓を捻ったが、水は少しも出て来なかった。
署長は舌打をした。
「チョッ、損じているのか」
すると、扉の外にいた婆やが、その声を聞きつけたと見えて、
「今朝の寒さで凍ったのでございましょう」
といった。
署長はそれには返辞をせず、手を洗うのを諦めて、部屋の中央へ戻って来た。
その時に、一人の刑事が何か発見をしたらしく、西洋封筒様のものを掴みながら、急ぎ足で部屋に這入って来た。
「署長、これが書斎の机の抽斗の中にありました」
署長は封筒様のものを受取って、中から四角い紙片を取り出したが、