Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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けつえきがたさつじんじけん

血液型殺人事件

甲賀 三郎

Lesen Sie 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.256 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

「その時に、先生はひょろひょろしながら、上衣やズボンのポケットから、いろいろのものを掴み出して、傍の机の上に置かれましたが、一品だけ、ポケットの中で手に触ると、ハッとしたように、一瞬間身体のよろめくのを止めて緊張されましたが、その品を私達に見せないようにしながら、手早く取出すと、寝台の枕の下に押し込まれました」

「何でしたか、それは」

「小型の自動拳銃でした」

「ふん」署長は私が何事も隠さないのを賞讃するようにうなずいて、「先生は以前からそんなものを持っておられましたか」

「存じません。見たのが昨夜初めてですから」

「その他に変った事はありませんでしたか」

「ええ、他にはありません。先生は寝衣に着替えると、直ぐ寝台に潜り込まれました。そうして、帰って呉れ給えといわれたのです」

「それですぐ帰ったのですね」

「ええ」と又ためらいながら、「先生の寝室へ這入ったのは初めてですから、鳥渡好奇心を起しまして、暫く、といってもホンの一二分ですが、室内を眺めました」

「眺めただけですか」

「珍らしい原書や、学界の雑誌が机の上に積んでありましたので、鳥渡触りました」

「本だけですか」