Japanische Klassiker mit Furigana
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こううんりゅうすい
行雲流水
Lesen Sie 行雲流水 (こううんりゅうすい) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.645 Zeichen · 22 Bildschirme
お釈迦様はウソをついてござる。男が悟りをひらくなんて、考えられることだろうかと。
亡魂この地にとゞまり、前歯に恨みの三十万円を書きしるして、夜ごとに骨壺をゴソゴソ騒がせるという吾吉は、男の中の男勇士かも知れない。明鏡止水とはいかないが、ウスバカにしては出来がよい。和尚は骨壺に、はじめて親愛の念をいだいたのである。けれどもドブロク造りが忙しいので、お経はよんでやらなかった。
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和尚がソノ子の家を訪ねたとき押入れへ隠れた男は、ソノ子と最も深間へ落ちているウスバカの一人であった。彼はソノ子をつれて三週間の出張旅行を共にしたが、出張とはデタラメで、公金を持ち逃げして、盲滅法逃げまわっていたのである。つまり吾吉と同じ境地であった。
帰京して、ソノ子から吾吉のクビククリの話や骨壺の話をきいて、つくづく情ない思いになった。彼自身、せっぱつまり、クビククリの一足前まで来ていたからである。
「吾吉氏とボクとは違うだろうな。キミはボクを愛してくれているんだろう」
と、男は心配して、きいた。
「吾吉とアナタじゃ違うわ。アナタは好きよ」
「そうか」
男は考えこんだ。