Japanische Klassiker mit Furigana
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まちはふるさと
街はふるさと
Lesen Sie 街はふるさと (まちはふるさと) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.435 Zeichen · 389 Bildschirme
「梶せつ子がドタ靴の元兇だってのは、どういうワケだい」
「お金つぎこんでるから」
「どうして?」
「十年前から兄さんが思いつめた人ですって」
「北川がそう言ったのかい」
「いいえ。兄さんのお友達の人。でも、公然たる事実よ。兄さんの顔に書いてあるわ」
「知らなかったな。そんなことが、あるのかなア」
「若い者ッて、年長の人に心の悩みを打ちあけないもんよ」
と、数え年十九の隠者は体験をヒレキして、夢見るような、あどけない目をした。
「アベコベねえ。リュウとした凄いようなミナリの女が、ドタ靴の男のなけなしの給料を貢がせるんだから」
そして、又、こうつけたした。
「そんなものだわ、人生は。妙なものなのね。私たちだって、男を喜ばすために稼ぐ気持になることもあるわ。好きになッちゃったら、ハタからはミジメなものね」
「君も経験があるのかい」
「私は、ないわ。でもね。男の人をダメにしたことがあったわ。私はね、なんでもないと思ってるうち、そんな風になったの」
この子のために三人の男が死んでるという、それを長平は思いだしたが、ルミ子の澄んだ目になんのカゲリも見えなかった。
長平は朝早く目をさました。