Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うらぎり

裏切り

坂口 安吾

Lesen Sie 裏切り (うらぎり) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.343 Zeichen · 70 Bildschirme

Aozora Bunko

ウチは座敷のほかにテーブル席も、スタンドもあるのです。といっても極めてチッポケな店で、ナワノレンに毛の生えた程度、その毛もなるべく過少に考えた方がマチガイが少いでしょう。セラダは八千代サンにハイボールを献じましたが日野にはやりません。遠慮なく彼女の左手を握って、

「ネ、八千代サン。のんで下さい。ワタクシ、アナタ、好きです」

八千代サンもセラダに劣らず大ムクレの真ッ最中でした。原因はセラダと同じです。トオサンが小夜子サンと行方不明だからでした。心底の無念はセラダ以上にやる方ないものがあったかも知れません。なぜならセラダにはない嫉妬の炎というものが五臓六腑を荒れ狂っていたからです。

小夜子サンのお古というのが玉にキズですが、心中の死に損いということや、死の崖へ追いつめられた犯罪人ということなどベリナイスです。

「チョイト失礼」

八千代サンはセラダの手をぬいて立ち上りましたが、これは便所へ行ってハンドバッグの中から注射器をとりだして戦闘準備のヒロポンをうつためでした。そうとは知らぬセラダがひどく浮かない顔をしてもう自殺以外に手がないようなふさぎ方をしているところへ、イソイソと八千代サンが戻ってきて、