Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おやこのあいのかんせい

親子の愛の完成

羽仁 もと子

Lesen Sie 親子の愛の完成 (おやこのあいのかんせい) von 羽仁 もと子 (はにもとこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.921 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

二

二

むかしは親の養育の恩義に対して、子供に至らざるところなき孝養の義務を負わせてあったので、子の幼いときは親は子のために働き、子供がおとなになると、今度は子が親のために働くので、親子の愛が一生涯あたたかにつづくことができたのでした。父母いまさば遠く遊ばずといってある通り、女はもとより男でも、一日の役目を終えて家に帰ると、まず父母の安きを問い、四方山の話相手にもなり、とくに親孝行といわれるほどの人は、二十四孝の芝居でみるように、肩をもみ腰をなで、洗足の湯をとり、寒中の筍でも親の好みとあればさがしにゆくというように、老いて心のおとろえた親の無理を、一つもそむかずにつかえました。それが父母恩愛の一端をせめてむくいる所以であると考えているのでした。それに配する妻はなお、夫の親として一入にかしずきつかえ、幼いときに手塩にかかった子供が、こんどは親を手塩にかけるので、人は生まれるから死ぬまで、親子という結びつきのために働くようなわけになっていました。そのためにとにもかくにも親子の結びつきは、おのずから堅かったように思われます。一つの家でも一つの社会でも、親子の結びつきの堅いところには、おのずから堅固な生活の基礎がすえられるように思われます。