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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「嬶天下さ」

「同じことじゃないか」

「教育のあるのにもあんなのが随分いるんだぜ」

「然う然う。活動で見たね」

と話は差当り婦人労働者で持ち切った。

散髪屋の間近に来た時、

「君、あの爺さんが入るぜ」

と僕は予感があった。待たされるのが辛いから神経過敏になっている。

「何あに、大丈夫だよ」

と文一君が保証した。成程、その通り行き過ぎたから安心した刹那、爺さんは思い直して立ち止まった。

「いけないいけない」

と言っても最早晩い。クルリと向き直って入ってしまった。僕は散髪屋ではいつもこの手を食う。真の一足違いで三十分も新聞を読ませられる。

「込んでいるようだぜ。君は先に寄れば宜かったのにね」

と文一君は気の毒がった。

「何あに、未だ早いよ」

と高を括って入ったが、実際もう一杯だった。

「好いお天気が続きますなあ」

と一足違いの爺さんは唯一つ残っていた椅子を占領していた。刻限を見計らって出て来たのに踏切の辰さんが祟ったのである。よくよく待たされる運命だ。

「坊ちゃん方お揃いですな。もう直ぐですよ」

と親方は愛嬌が好い。尤もこの男のもう直ぐは三十分から一時間に亙る。

「やあ、これは大分込んでいるな」