Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
とお父さんは冗談を言った。
「恐れ入ります。それにしても多少卒業成績を吟味して取って置きながら、高等小学出と全く一視同仁なのは癪ですよ」
「それで宜いのさ。差当り帳簿をつけたり算盤を弾いたりする丈けなら、能率に甲乙はあるまいからね」
「それがあるんですよ。能率では僕達学校出の方が遥かに劣ります」
「劣るかね?」
「僕達は十数名一緒に入りましたが、一人だって小僧上りに敵うものはありません」
「だらしがないんだね」
「先方が算盤ばかりやっていた間に此方は財政学や会計学で油締木にかかっていたんですから今更迚も太刀打ちは出来ません」
「それじゃ不平も言えない」
「不平は言いませんが、考えて見ると矢張り間尺に合いませんな。すべて高等小学出と同待遇ですからね」
「しかしそれは当分の中でしょう?」
「いいえ、永久です。彼処は自由貿易も絶対の方ですからな」
「自由貿易というと?」
「万事生存競争に委せます。学校出を保護してくれません」
と芳夫さんは算盤が余程苦手と見えた。
「そんなことを仰有って、芳夫さん、あなたはもう厭やになったんじゃなくて?」
とお母さんは心配顔をした。
「まあその辺ですな。