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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

というのに、

「秀逸。観察奇警筆力犀利、後世恐るべし」

とつけて煽ててくれたから、悉皆決心が固まってしまった。もしこれが自殺なら飛び込もうとしているところを押してくれたのだから、居士は確かに責任がある。

しかし小説家は銀行頭取や医学博士と違って、物が稍物だという感じがあった。それで自ら進んで発表するほどの勇気もなかった。何とか催促のあった折にと思って心待ちに待っていたが、お父さんも忘れているようだった。その中に三越をやめて銀行に入った四谷の芳夫さんが又銀行は面白くないと言い出した。お母さんがそれを里から聞いて来て心配そうに話した時、お父さんは、

「早いね。しかし寧ろ好い傾向だよ。食うに困らない人がもっと意味のある生活をしないのは嘘だ」

と例によって金にならない仕事の偉力を高唱した後、

「ところで源太郎は何うだね? もう決心がついたかい?」

と休暇前の註文を思い出して、居合せた僕に訊いた。

「つきました」

と僕はここだと思って元気好く答えた。

「ふうむ。何になる?」

「矢っ張りお父さんのように筆で立ちたいと考えています」

「然うかい。新聞社へ入るか?」

とお父さんはニコニコした。