Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つのぶえふくこ

角笛吹く子

小川 未明

Lesen Sie 角笛吹く子 (つのぶえふくこ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.485 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

町の四つ角に立って、一人の男の子がうろうろしていました。子供ははだしで、足の指を赤くしていましたけれど、それを苦にも感じないようでありました。短い黒い着物をきて、延びた頭髪は、はりねずみのように光っていました。

子供は、このあたりのものではないことはよくわかっています。前には、こんな子供がこの付近で遊んでいたのを、だれも、見たものがないのでありましょう。きっとどこかからやってきて、帰る途を迷ったにちがいありません。けれど、なかなかきかぬ気の子供は、それがために、けっして泣き出すようなことがなかったのです。

町には、もう雪がたいてい消えかかっていましたけれど、なおところどころに残っているのが見えました。子供は、車がいったり、きたりしますのを目を円くして、おびえながらながめていましたが、あまり自分に注意をする人もありませんので、やっと安心したように、いくらかおちついたらしいようすでありました。ちょうど山がらすが里に出てくると、里に棲んでいる、たくさんのからすに、たかっていじめられるように、子供には、町を通る人間が怖ろしかったのです。

だれも、自分に気を止めるものがないと知ると、子供は、そのそばにあった時計屋の店さきにゆきました。