Japanische Klassiker mit Furigana
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よむうちにおもったこと
読むうちに思ったこと
小川 未明
Lesen Sie 読むうちに思ったこと (よむうちにおもったこと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.296 Zeichen · 5 Bildschirme
自分をいつわらないのが、ほんとうにその人の文章です。自然たらざらんと欲しても、畢竟、自然に趣くもので、自分をいつわることはできぬものです。文品の高い、低いにかゝわらず、はじめより自己をいつわらぬ自然の表現は、その文章を読む時に快いものであり、面白味を覚えるものです。自己をいつわった文章というものは、不自然であり、どこかにぎごちないところがあるために、読むものに、決して面白味を感じさせるものでありません。書く人が自由であり、書きあらわす、そのことに、悦びを持たないかぎり、文章は、味と輝きとを持つものでないといえます。
文品を高くせんには、その人の生活をより正しく、より善くするにあります。その人が、正直で、真理を愛するなら、文章に、それが自然的に、にじみ出るものです。
その人の生れたところの風土や、また生活状態等が文章と離れることのできない有機的関係を持つといわれるのも、考えれば、当然のことであります。私達はそこに、文章の面白味を知り、また個々の性格を知り多元的な生存の特質を知り、さらに人生の何たるかを悟らんとするのであります。
私は、よく、折にふれて空想するのであるが、人生観を持たず、何等信念を有せぬ貴婦人や、金持があったとする。