Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひんみんくらぶ
貧民倶楽部
泉 鏡花
Lesen Sie 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.333 Zeichen · 111 Bildschirme
妾はね、この御薬を持って裏のお婆様の処へちょいと行って来る。」「あいあい。」と頷けば、手早く髪を束ねて櫛にて押え、土瓶片手に出行きけり。
入違いに二人の男、どかどかと上込み、いきなり一人が匍匐になれば、一人は顎を膝に載せて脛を抱え、「ねえ、おい素敵に草臥れたな。」
「まったくさ、ドテやゲバを取ろうとって、あくせくぐ気が知れねえ。」
「知れねえと謂えばどうもいまだに知れねえ。」「何が。」「この木賃宿の所有主がよ。」「やっぱり姉御が持ってるのだろう、御庇でこちとらは屋根代いらずだ。」「でも始終ここに居ないじゃねえか。」
「だって時々出張って来らあ。」
「そりゃそうと此家の姫様は何の妖たのだろう。」
「怪いほど美い女だな。しかしなんぼ何でも木賃宿にいらっしゃるものを、姫様とはつかぬ語呂だぜ。」「うんにゃ、あのまた気高い処から言語付の鷹揚な処から容子がまるで姫様よ。おいら気が臆れて口が利悪い。」「その癖優しい嬢だ。」「可愛らしいぜ。いつかも見りゃ一心不乱に毛糸の編物さ。」
「何でも姉御がかくまっておくらしいな。」「うむ、そうさ。だが処もあろうのにここは非道いや、もうおいら達あ、姉御が世話をする婦人だから指一本もさしもせず、またささしもしねえが、煎詰めた破落漢ばかり集る処へどういう気だろう。