Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
と妙な、そしてどっちかというと失礼きわまる質問の言葉を、扉を距てて向うへ投げかけた。――学士の出てくるのに痺れをきらして帰ってゆく人も多かったので、こういうのが学士の習慣だった。人を待たすことに一向頓着しないのも有名なる学士の習慣だった。
「はア――」
というような返辞と、カタリと靴の鳴る音が、扉の彼方でした。
学士はそこで渋々とポケットから鍵を出すと戸口の鍵孔に入れ、ガチャリと廻して扉を開いた。そこには思いがけなくもピンク色のワン・ピースを着た背の高い若い婦人が立っていた。
「あ――」
「深山先生でいらっしゃいましょうか」若き女性は云った。
「そうです、深山ですが……」
「あたくし、理科三年の白丘ダリアです。先生のところで実習するようにと、科長の御命令で、上りましたのですけれど」
「ああ、実習生。――実習生は、君だったんですか。じゃ入りなさい」
男の学生だと思っていたのに、やって来たのは、意外にも女学生だった。しかし何という逞ましい女性なんだろう。近代の女性は、スポーツと洋装とのお蔭で、背も高くなり、四肢も豊かに発達し、まるで外国婦人に劣らぬ優秀な体格の持ち主になったという話だったが、それにしてもこの健康さはどうだ。