Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
「そりゃ判らんね」と太った刑事が云った。「この辺にウロウロしているかも知れないが、また一方から考えると、赤外線男が建物から出てゆくときにゃ、別に所長さんに叱られるわけではないから、君のように必ず扉をガタンと閉めてゆくとは限らないからナ」
そのとき一人の刑事と何か囁き合っていた雁金検事が、捜査課長の肩をつっついた。
「君、一つ発見したよ。この室の戸棚の隅に大きな靴の跡があったよ」
「靴の跡ですか」
「そうだ。これはちょっと変っている大足だ。無論、深山理学士のでもないし、またこれは男の靴だから、この室のダリア嬢のものでもない。寸法から背丈を計算して出すと、どうしても五尺七寸はある。それからゴムの踵の摩滅具合から云ってこれは血気盛んな青年のものだと思うよ」
「検事さん、待って下さい」と捜査課長は慌て気味に云った。
「その足跡は果して犯人のでしょうか、どうでしょうか」
「それは勿論、いまのところ戸棚の隅にあったというだけのことさ」
「それにですな、赤外線男というのは、眼に見えない人間なんじゃないですか。その見えない人間が、足跡を残すというのは滑稽じゃないでしょうか」
「しかし君」