Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
それと共に、赤外線男の噂が一段と高まった。警視庁の無能が、新聞の論説となり、投書の機関銃となり、総監をはじめ各部長の面目はまるつぶれだった。
四谷に赤外線男が出た。三河島にも赤外線男が現われたと、時間と場所とを弁えぬ出現ぶりだった。尤もそれは皆が皆、本当の赤外線男とは思えず、一寸話を聞いただけで偽赤外線男だと看破出来るようなものもあった。
帆村探偵は、直接に攻撃されはしなかったけれど、内心大いに安からぬものがあった。彼は書斎のソファに身を埋めると細巻のハバナに火を点けて、ウットリと紫の煙をはいた。彼は元々赤外線男などという不思議な生物があるとは信じていなかった。しかしそれには別に根拠があるわけではなかったのだ。捜査課長の故幾野氏の惨死事件を考えてみるのに、あれは赤外線男なら勿論出来ることであるが、それと同時にあの部屋にいた人間にも出来ることではないかと思いかえしてみた。
雁金検事、中河判事――この二人は、まず犯人ではないであろう。彼等の本庁に於ける歴史も功績も古く大きいものだ。
警部、刑事も疑えば疑えないこともないが、日頃知っている仲だから先ず大丈夫。