Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうかきんむ
超過勤務
山本 周五郎
Lesen Sie 超過勤務 (ちょうかきんむ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.619 Zeichen · 31 Bildschirme
書類が積み重ねてあり、包装のやぶれたボール箱の山があり、またおびただしい数の外国雑誌やカタログ類が、床いちめんに置かれてあった。――いま彼が向かっているデスクの上は、大小さまざまな帳簿と、クリップされた伝票の束ですき間もない。サイド・テーブルにはやはり帳簿を入れた帳簿立てと、電話が五つ。それにエア・キャリアの太い真鍮パイプと、伝声管とが並んでい、彼の頭上には彼らが「籠便」と呼ぶオートマティック・キャリア用の架線が二重に通じていた。
「ステルンホフ、ステルンホフ」彼はそう呟きながら帳簿をめくり、そこをあけて、伝票の文字を丁寧に書きこむ、「――縞柄が二十ダズンと、三、縞柄が二十ダズン、と、三、無地物、無地物が十八ダズン、十八ダズンと、五、十八ダズンと」
彼はとしのころ六十くらいにみえる。小柄なやせた男で、あるくときに少し右の足をひきずるが、いつもそうするわけではないし、もちろんちんばでもなかった。くたびれた背広をきちんと着、古ぼけたネクタイもきちんと結び、肱まで隠れる黒い袖カバーをつけている。頭髪はすっかりしらがであるが、左右とも耳の上のところだけ黒く、――ちょうど、黒い