Japanische Klassiker mit Furigana
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えちごのふゆ
越後の冬
小川 未明
Lesen Sie 越後の冬 (えちごのふゆ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.272 Zeichen · 15 Bildschirme
ビューウ、ビューウ……風の音! つづいて凄じい車の轟きがした!
ほのぼのと夜が明け離れてから四時間ばかり経た。烏は畦の並木に止まって悲しそうな声で鳴いている。ちょうど雪の晴間であった。四辺はどんよりと曇って、今にでもまた降って来そうな空模様である。
線路の上に五六人、集って何やら見ていた。見ているのではない。取片附ていた。雪が血に染って子供の死体は滅茶苦茶であった。集っているうちに一人、頭から黒い布を被って、顔色が蝋のように青白い、窶れた女がある。眼は泣き腫らして、唇の皮が厚く乾らびて、堅く死骸に抱き付いたまま身動きすらしなかった。
それは太吉の母であった。