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Japanische Klassiker mit Furigana

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えちごじし

越後獅子

羽志 主水

Lesen Sie 越後獅子 (えちごじし) von 羽志 主水 (はしもんど) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.114 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

酒もタチが善くない方で、道楽も可成りだそうな。細君は二つ下の二十六で大柄な女で、縹緻は中位だが、よく働く質だ。お針も出来るし、繰廻しもよくやって居た。三年越し同棲に成って来たと云うが、苦味走った男振りも、変な話だが、邪慳にされる所へ、細君の方が打ち込んで、随分乱暴で、他所目にも非道いと思う事を為るが、何様にか治まって来た。只、勝次郎が、可成盛に漁色るので、之が原因で始終中争論の絶え間が無い。時々ヒステリーを起して、近所の迷惑にもなる。

「何しろ十月許りで、もう店賃は三つも溜めちまう。震災後、無理算段で建てた長屋は焼かれる、類焼者には、敷金を一時に返さにゃならず。夫に火災保険が、先々月で切れて居たのです」

と足袋屋の主人、ベソをかいて零した。

壁一重隣りに住んで居た、類焼者の、電気局の勤め人の云うには、

「細君は悪い人じゃないが、挨拶の余り好く無い人で、虚栄坊の方だ。夫婦喧嘩は、始終の事で珍しくも無いが、殊更此頃亭主が清元の稽古に往く師匠の延津○とかいう女と可笑いとかで盛に嫉妬を焼いては、揚句がヒステリーの発作で、痙攣ける。斯様なると、男でも独りでは、方返しがつかないので、此方へお手伝御用を仰せ付かる。