Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あしがるほうこう

足軽奉公

山本 周五郎

Lesen Sie 足軽奉公 (あしがるほうこう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.949 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「よろしい叩きのめして頂こう」

と絶叫した。

「足軽は雑草も同様だという言葉たしかに聞いたぞ、何百石という相恩の食禄を頂いて、無為徒食する貴公たちの眼から見たら、足軽などは人間の数にはいらぬかもしれぬ、しかし泰平なればこそさような痴言も吐けるのだ、いざ合戦となった場合どちらが御馬前の役にたつか、叩きのめすという言葉こそ幸い、心得のほどを此処で拝見つかまつろう」

広間には十五六人いた、もともと酒興から出た無責任な暴言だったので、眼の前に藤六があらわれると共にみんなぴたりと口を噤んだ、それがさらに藤六の怒りを煽った。

「どうした、偉そうに蔭口はきいても、いざとなると出る者はないのか、雑草を刈る者は一人もないのか」

「……拙者が相手をしよう」

そう云いながら、一座の中から立って来た者があった、横井鉄之助である、……藤六はあっと息をのんだ。鉄之助、――そうだ鉄之助がいたんだ、しまった。思わず呻いたが、それと同時に、

「いや鉄之助もこの座にいた、かれも足軽を誹謗する者のなかまだった」

そういう忿懣がこみあげてきた。

「何誰でもこちらに選り好みはない」

「だれか稽古槍を二筋たのむ」