Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ろぼうのミイラ

路傍の木乃伊

夢野 久作

Lesen Sie 路傍の木乃伊 (ろぼうのミイラ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.345 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

私は遠からず路傍の木乃伊になってしまいそうな気がする。口をポカンと開いた……眼の前の空間を凝視した……。

私は中学を卒業した切り上の学校に行かないが、その中学時代が小説の耽読時代であった。漱石、蘆花、紅葉、馬琴、為永、大近松、世阿弥、デュマ、ポー、ホルムズ、一千一夜物語、イソップなぞ片端から読んだ。二葉亭、涙香、思案外史、鴎外なぞも漁った。

それから自然主義の勃興にぶつかった。

自然主義一流のコクメイな写実式の描写を、気の永い努力で無理に読み味わっては感心した。これが文学だな……と思って熱心に模倣し愛誦していた。絵でも音楽でも西洋風の写実主義のものを尊重した。とにかく西洋人の仕事を矢鱈に崇拝して、唯物個人主義的な観念に深入りして行った。

私ばかりでない。その頃の日本人は皆謙遜であった。西洋文化を見境いもなく吸収するのに忙がしかった。同じ日本の風景でも日本人の手に成ったものは頭から軽蔑して、毛唐のタッチばかりを随喜した。毛唐のヨサがわからなければ芸術はわからないとまで云い合っていた。

そのうちに西洋流の唯物資本主義が日本で飽満して、腐敗して、自己分解を初めた。