Japanische Klassiker mit Furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
Lesen Sie 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.926 Zeichen · 332 Bildschirme
これはきっと日本の神様が彼女をしてかく叫ばしめ、つまり「味噌汁の香」なる一つの民族感覚を中介としていま何事か私たちに知らせようとしているのではあるまいか――。
『ことによるとその近処に日本料理の家があるぜ。』
『まさか――。』
『支那めしでもいいじゃないか。とにかく御飯が食べられるんだから――。』
というので、夫婦相携えてやたらにそこらを歩きまわっていると――またもや彼女が眼をまるくして叫んだ。
『あ! ありますよあすこに!』
見ると、なるほど広場の角に大きな看板が出ている。MIKADOとパゴダ式に縦の電気文字だ。やれ嬉しやと手に手を取って駈けつけて見ると、なあんだ! 飾り窓にやくざな色ちぢみのキモノが並んで、けちな東洋雑貨の店だった。みそ汁のにおいはついに彼女の錯覚だったのである。だってほんとにしたんですもの――と、彼女はいまだに頑張ってはいるが――。
アルセナルスガタン通りを散歩していたら、そこの一番地に「日本美術」と日本字の看板が下っていた。これは! と思って入口を覗くと、ちゃんとこう御丁寧な日本語の標札まで貼ってある。
瑞典国ストックホルム市
ヤポンスカ・マガジネット支配人