Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんぺんうちあけのき

身辺打明けの記

宮本 百合子

Lesen Sie 身辺打明けの記 (しんぺんうちあけのき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.797 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

嗜好

わたくしは支那料理が非常に好きです。日本料理も西洋料理も、おいしければ大好きですけれど、まずい西洋料理よりは、たいしておいしくなくとも日本料理の方を好みます。

魚類では、夏なら「あらい」にしてたべるものがすきです。けれどもわたくしは一体、お魚がひどくすきというのではないので、牛肉などなら毎日でも結構ですけれど、お魚をそう続けられては見るもいやになります。肉類にしても、東京の堅い鶏肉はあまり好みません。特に好物といえばあい鴨です。

野菜では、胡瓜とかサラダとか、見た眼に新鮮な感じのするものを好みます。殊に五月時分、はしりの胡瓜をなまのまま輪切りにして塩をつけてたべるのは、毎年その季節の楽しみの一つです。

嫌いなものといえば、何よりも先ず納豆です。北国の人は一体納豆を好むようですが、わたくしは、福島県の生れですし、父祖の生れは山形県ですし、それに父も母も納豆が嫌いではないのですが、わたくしはどうも駄目です。母なぞは「お前は国の納豆をたべないからだよ、たべず嫌いなんだよ」と申しますけれど、わたくしも、その国の納豆――山形県の――を見て知っていますが。