Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐんこくかようしゅう
軍国歌謡集
山川 方夫
Lesen Sie 軍国歌謡集 (ぐんこくかようしゅう) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.655 Zeichen · 80 Bildschirme
私は、あの中であなたがいったいなにを考えているのか、さんざん考えたんです。なんてずるい、なんていやらしい男だろう、って思いました」
「どうして? ……よくわからないな。いいがかりをつけられているみたいだ」
「私は、あなたはまた窓を開けて、私にきらわれる勇気もないんだと思ったんです。平気で、ニヤニヤ笑ってあんな意地わるをしたりするくせに。……なんて男らしくないんだろう、って、暑いのにきっちり閉めてある窓を見るたびにそう考えたわ」
「……いいがかりだ」
くりかえして、だが私は娘の言葉に胸を刺されていた。私は、ただ一回のあの行為が、娘にこれほどの意識の上の負担をあたえていたなどとは考えたことがなかった。……しかし、私はいった。
「そんなの、知ったことじゃないさ、僕の」
「いいえ、知ったことよ。あなたのしたことですもの」娘は答えた。「卑怯よ、そんなこというの」
「卑怯だっていいさ」と、私はいった。「どうしろというんだ? どう責任をとれ、っていうの? 僕はあやまらないよ。あやまる理由がない。僕は、君にとっての一人の他人だっただけじゃないか。君は君で生き、僕をいやらしくてきらいだといい、僕はその僕を生きているだけの話だ。