Japanische Klassiker mit Furigana
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
Lesen Sie 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.469 Zeichen · 157 Bildschirme
まえがき
頭山満
まえがき
筆者の記憶に残っている変った人物を挙げよ……という当代一流の尖端雑誌新青年子の註文である。もちろん新青年の事だから、郵便切手に残るような英傑の立志談でもあるまいし、神経衰弱式な忠臣孝子の列伝でもあるまいと思って、なるべく若い人達のお手本になりそうにない、処世方針の参考になんか絶対になりっこない奇人快人の露店を披く事にした。
とはいえ、何しろ相手が了簡のわからない奇人快人揃いの事だからウッカリした事を発表したら何をされるかわからない。新青年子もコッチがなぐられるような事は書かないでくれという但書を附けたものであるが、これは但書を附ける方が無理だ。奇行が相手の天性なら、それを書きたいのがこっちの生れ付きだから是非もない。サイドカーと広告球を衝突させたがる人間の多い世の中である。お互いに運の尽きと諦めるさ。
頭山満
ナアーンダ。奇人快人というから、どんな珍物が出て来るかと思ったら頭山先生が出て来た。第一あんまり有名過ぎるじゃないか。あんなのを奇人快人の店に並べる手はない。明治史の裡面に蟠踞する浪人界の巨頭じゃないか。維新後の政界の力石じゃないか。