Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
Lesen Sie 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.469 Zeichen · 157 Bildschirme
しかもその燃えさしを懐中に突込まれたまま、燃えてしまうまで黙って奈良原少年の顔をマジリマジリと見ていたのが塾の中にタッタ一人頭山満少年であった。そうして奈良原少年が消えた薪を引くと同時に起上って奈良原少年を取って伏せて謝罪らせたので、それ以来二人は無二の親友になったものだという。
ちょうどその頃が西南戦争の直前であった。維新後に於ける物情の最も騒然たる時代であった。
既掲、頭山、杉山の項にも述べた通り、筑前藩の志士は維新の鴻業後、筑前閥を作る事が出来なかった。従って不平士族の数は他地方に優るとも劣らなかった筈である。
そんな連中は有為果敢の材を抱きながら官途に就く事が出来ず鬱勃たる壮志を抱いたまま明治政府を掌握している薩長土肥の横暴振り、名利の争奪振りを横目に睨んでいた。尊王攘夷を標榜して徳川を倒しておきながら、サテ政権を握ると同時に攘夷どころか、国体どころか、一も西洋二も西洋と夷敵紅毛人の前にペコペコして洋服を着、洋食を喰って、アラン限りブルジョア根性を発揮し、屈辱的条約をドシドシ結びながら、恬然として徳川十五代将軍と肩を並べている大官連の厚顔無恥振りに眥を決していた。