Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ついおく

追憶

芥川 竜之介

Lesen Sie 追憶 (ついおく) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.304 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

という後悔を伴った不安を感じた。が、試験場を出るが早いか、そんなことはけろりと忘れていた。

四一 金

僕は一円の金を貰い、本屋へ本を買いに出かけると、なぜか一円の本を買ったことはなかった。しかし一円出しさえすれば、僕が欲しいと思う本は手にはいるのに違いなかった。僕はたびたび七十銭か八十銭の本を持ってきたのち、その本を買ったことを後悔していた。それはもちろん本ばかりではなかった。僕はこの心もちの中に中産下層階級を感じている。今日でも中産下層階級の子弟は何か買いものをするたびにやはり一円持っているものの、一円をすっかり使うことに逡巡してはいないであろうか?

四二 虚栄心

ある冬に近い日の暮れ、僕は元町通りを歩きながら、突然往来の人々が全然僕を顧みないのを感じた。同時にまた妙に寂しさを感じた。しかし格別「今に見ろ」という勇気の起こることは感じなかった。薄い藍色に澄み渡った空には幾つかの星も輝いていた。僕はこれらの星を見ながら、できるだけ威張って歩いて行った。

四三 発火演習

僕らの中学は秋になると、発火演習を行なったばかりか、東京のある聯隊の機動演習にも参加したものである。