Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
これはずっと後の事であるが、吾が子の挙周の病気の重かった時、住吉の神に、みてぐら奉って、「千代経よとまだみどり児にありしよりたゞ住吉の松を祈りき」「頼みては久しくなりぬ住吉のまつ此度はしるしみせてよ」「かはらむと祈る命はをしからで別ると思はむほどぞ悲しき」と三首の歌を記したなどは、種々の書にも見えて、いかにも好い母である。其挙周を出世させようとして、正月の司召始まる夜、雪のひどく降ったのに鷹司殿にまいりて、任官の事を願いあげ、「おもへ君、かしらの雪をかきはらひ、消えぬさきにといそぐ心を」と詠んだので、道長も其歌を聞いて、哀れを催し、そこで挙周を其望み通り和泉守にしてやった。「払ひけるしるしも有りて見ゆるかな雪間をわけて出づる泉の」と、道長か倫子か知らぬがお歌を賜わった。それに返して、「人よりもわきて嬉しきいづみかな雪げの水のまさるなるべし」など詠んでいるところは、実に好くいえば如才ない、悪く云えば世智に長けた女である。いやそれよりもまだ驚くことは、夫の匡衡が或時家に帰って来ると、何か浮かぬ顔をして、物かんがえをしているようだ。そこで怪しく思って、何様遊ばしましたと問う。