Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かわぐちこ

野菊の墓他六篇

伊藤 左千夫

Lesen Sie 野菊の墓他六篇 (かわぐちこ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.105 Zeichen · 61 Bildschirme

Aozora Bunko

老爺は突然先生とよんだ。かれはいかに予を観察して先生というのか、予は思わず微笑した。かれは、なおかわいらしき笑いを顔にたたえて話をはじめたのである。

「先生さまなどにゃおかしゅうござりましょうが、いま先生が水が黒いとおっしゃりますから、わし子どものときから聞いてることを、お笑いぐさに申しあげます」

かれはなおにこにこ笑ってる。

「そりゃ聞きたい、早く聞かしてくれ」

「へい、そりゃ大むかしのことだったそうでござります。なんでもなん千年というむかし、甲斐と駿河の境さ、大山荒れがはじまったが、ごんごんごうごう暗やみの奥で鳴りだしたそうでござります。そうすると、そこら一面石の嵐でござりまして、大石小石の雨がやめどなく降ったそうでござります。五十日のあいだというもの夜とも昼ともあなたわかんねいくらいで、もうこの世が泥海になるのだって、みんな死ぬ覚悟でいましたところ、五十日めごろから出鳴りがしずかになると、夜のあけたように空が晴れたら、このお富士山ができていたというこっでござります」

爺さんはにこにこ笑いながら、予がなんというかと思ってか、予のほうを見ている。

「おもしろい、おもしろい、もっとさきを話して聞かせろ。