Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ななこ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (ななこ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.271 Zeichen · 144 Bildschirme
しかしその間の色が最も美しい。ほとんど黄金を透明にしたような色だ。強みがあって輝きがあってそうして色がある。その色が目に見えるほど活きた色で少しも固定しておらぬ。一度は強く輝いてだんだんに薄くなる。木の葉の形も小鳥の形もはっきり映るようになると、きわめて落ちついた静かな趣になる。
省作はそのおもしろい光景にわれを忘れて見とれている。鎌をとぐ手はただ器械的に動いてるらしい。おはまは真に苦も荷もない声で小唄をうたいつつ台所に働いている。兄夫婦や満蔵はほとんど、活きた器械のごとく、秩序正しく動いている。省作の目には、太陽の光が寸一寸と歩を進めて動く意味と、ほとんど同じようにその調子に合わせて、家の人たちが働いてるように見える。省作はもうただただ愉快である。
東京の物の本など書く人たちは、田園生活とかなんとかいうて、田舎はただのんきで人々すこぶる悠長に生活しているようにばかり思っているらしいが、実際は都人士の想像しているようなものではない。なまけ者ならば知らぬ事、まじめな本気な百姓などの秋といったら、それは随分と忙しいはげしいものである。
のらくらしていては女にまで軽蔑される。