Japanische Klassiker mit Furigana
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ななこ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (ななこ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.271 Zeichen · 144 Bildschirme
作得米を上げたら扶持とも小遣いともで二俵しかねいというに、酒を飲んだり博打まで仲間んなるだもの、嬶に無理はないだよ」
「そらまアえいけど、それからどうしたのさ」
「嬶がね。眼真暗で飛び込んでさ。こん生畜生め、暮れの飯米もねいのに、博打ぶちたあ何事たって、どなったまではよかったけど、そら眼真暗だから親父と思ってしがみついたのがその親分の定公であったとさ。そのうちに親父は外へ逃げてしまった。みんなして、おっかまア静かにしろって押えられて、見ると他人だから、嬶もそれ大まごつきさ。それでも婆さん、親分と名のつくものは感心だよ。いやおっかアに無理はねい。金公が悪い。金公金公、金公どうしたっていうもんだから、金公もきまり悪く元の所へ戻ってくると、その始末で、いやはよっぽどの見もんであったとよ」
「そりゃおかしかったなア」
皆一斉に笑う。
「それからまだおかしい事があるさ。金公もそのままのめのめと嬶と二人で帰られめい。金公が定親分にちょっとあやまってね、それから嬶の頭を二つくらしたら、嬶の方は何が飛んだかなというような面をしていて、かえって親分が、何だ金公、おれの前で嬶を打つち法はあんめいってどなられて、二人がすごすご出てきたとこが変なもんであったちよ」