Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

のみち

野道

幸田 露伴

Lesen Sie 野道 (のみち) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.584 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

双方共に苦いが、蕗の芽は特に苦い。しかしいずれもごく少許を味噌と共に味わえば、酒客好みのものであった。

困ったのは自分が何か採ろうと思っても自分の眼に何も入らなかったことであった。まさかオンバコやスギ菜を取って食わせる訳にもゆかず、せめてスカンポか茅花でも無いかと思っても見当らず、茗荷ぐらいは有りそうなものと思ってもそれも無し、山椒でも有ったら木の芽だけでもよいがと、苦みながら四方を見廻しても何も無かった。八重桜が時々見える。あの花に味噌を着けたら食えぬことは有るまい、最後はそれだ、と腹の中で定めながら、なお四辺を見て行くと、百姓家の小汚い孤屋の背戸に椎の樹まじりに粟だか何だか三四本生えてる樹蔭に、黄色い四弁の花の咲いている、毛の生えた茎から、薄い軟らかげな裏の白い、桑のような形に裂れこみの大きい葉の出ているものがあった。何というものか知らないが、菜の類の花を着けているからその類のものだろうと、別に食べる気でも食べさせる気でも無かったが、真鍮刀でその一茎を切って手にして一行のところへ戻って来ると、鼠股引は目敏くも、それは何です、と問うた。何だか知らないのであるがそう尋ねられると、自分が食べてさえ見せればよいような気になって、答えもせずに口のほとりへ持って行った。