Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Lesen Sie 金属人間 (きんぞくにんげん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.616 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

お釜の持主である大学生雨谷君は、なんにも知らず、なんにも考えないで、しきりにいびきの音を大きくしているだけだった。

そのうちにお釜は、はじめにおしりをすえていた場所よりも、すこし前の方へ出てきた。そしてあいかわらず、からだを左右にぐらぐらとゆすっている。

それは一時間ばかりかかったが、お釜は壁ぎわから出発して、たたみ一枚を縦に旅行し、そして夜具のはしからはみ出している雨谷の足首のそばにまで接近した。そのとき雨谷君は寝がえりをうった。かれの太い足が動きだして、いやというほどお釜にぶつかった。

「あいたッ」

おどろいてかれは目をさまし、ふとんをはねのけて、その場にすわりなおした。そしてしきりに目をぱちぱちして、あたりを見る。

「ありゃりゃ、お釜をひっくりかえしたぞ」

お釜はひっくりかえり、おしりが上に、さかさまになっていた。

「あああ、ごはんがたたみの上へぶちまかれちまった」

彼はお釜をおこし、その中へ、たたみの上に散らばっているごはんをもどした。そしてそのお釜を持って、壁のところへ行きそこへおこうとして、またびっくり。

「おやおや、茶わんとさらがこわれている。