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Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Lesen Sie 金属人間 (きんぞくにんげん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.616 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

誰がこわしたんだろう。また買いなおすと、三十円ぐらいかかる。たまらないや」

そういいながら、雨谷はお釜をはじめの場所へおき、重いふたをかぶせた。そして寝具をちゃんとしきなおした。まくらもおいた。

「さあ、ねるとするか」

彼は上着のボタンに手をかけた。

そのときであった。がたんと音がした。釜のふたが下へすべり落ちたのである。

「おや……」

彼は目をまるくした。ふしぎなことを発見したからである。ふたを落としたお釜が、ことことン、ことことンと左右にからだをふりながら、前へはいだしてくるではないか。

雨谷君はびっくりしたが、彼はもともと勇気があったから、立ちあがってお釜をつかみあげた。そして中を見たり、ひっくりかえしておしりを見たり、こーンとたたいたりして、お釜をしらべた。

異常はなかったし、中に動物がはいっていない。彼はお釜を下においた。

下におかれた釜は、しばらくすると、またかたことと、からだをゆすぶり出した。

「ふーン、ふしぎだなあ」

雨谷はおどろいて天眼鏡を出すと、動く釜をしげしげながめた。かれはしきりに頭をふった。釜は元気づいてカニのようにたたみの上をはいまわる。