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Japanische Klassiker mit Furigana

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はりのきのいけにえ

針の木のいけにえ

石川 欣一

Lesen Sie 針の木のいけにえ (はりのきのいけにえ) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.187 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

いかなる困難に出会うとも、四人のなきがらをリカヴァーせねばおかぬとの志は火と燃えたが、たたきつけ、押しつけ、凍りついた雪は頑強にその抵抗を継続した。遺族の人々も現場に赴いて、まったく手の下しようのないことを知った。かくて三日、作業を中止するに至ったのである。後ろ髪ひかれる思いとはこのことであろう。大沢から畠山、岩茸岩、野口と、長蛇の列はえんえんと続いた。そのあゆみはおそかった。

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三日の晩、遭難者中の四人がまず帰京した。その状況は当時の新聞紙に詳しい。

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四日、関氏の遺族八名は籠川をさかのぼって岩茸岩付近の川原まで行き、ここで山に向かって香華をささげた。感きわまったのであろう、だれかのすすり泣きをきっかけに、一同はついに声をあげて泣いたという。

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五日朝、ドンヨリと曇った雪空の下を、関氏遺族一同は大町を引き上げた。停車場まで送ったもの、百瀬孝男氏を初め、大和由松、大町の案内者玉作、茂一、直吉等。

続いて大島山岳部長が帰京。晩の七時三十分の電車では近藤、山田、富田三氏及び他の部員全部が引き上げた。ピーッという発車の笛は、人々の胸を打った。