Japanische Klassiker mit Furigana
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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme
それがお前のご主人のお部屋だ」
「これは有難う存じました。どれそれでは急いで参り……」
「おお急いで参るがよい。……ところで芝居はどの辺だな?」
「ただ今中幕が開いたばかり、団十郎の定光が連詞を語っておりまする。早うおいでなさりませ」いい捨てクルリと方向を変えた。
「様子を見りゃあお留守居役か、いい加減年をしているのに、男か女かこの俺の見分けが付かねえとは甘え奴さ……秋篠というお局が満千姫様のご生母でそこのお部屋に何から何までお輿入れ道具が置いてあるそうな。信輔筆の六歌仙、在原業平もそこにある筈だ……五つ六つこれで七つ。よし、この廊下を曲がるんだな」
七つ目の廊下を左へ曲がり、尚先へ走って行った。と、最初の廊下へ出た。それを今度は右へ曲がるとはたして立派な部屋がある。
「むう、これだな、どれ様子を」
板戸へピッタリ食い付いて一寸ばかり戸をあけたが朱塗りの蘭燈仄かに点り夢のように美しい部屋の中に一人の若い腰元が半分うとうと睡りながら種彦らしい草双紙を片手に持って読んでいた。
「よし」と呟くとスーと開け部屋の中へ入り込んだ。
ハッと気が付いて振り返ると、
「どなた?」