Japanische Klassiker mit Furigana
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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme
……一人でもよいから銅銭会員をどうともして至急捕えたいものだ」
甲斐守は沈吟した。
その時近習がはいって来た。
「京師殿と仰せられるご老人が、お目にかかりたいと申しまして……」
「何、京師殿、それはそれは。叮嚀にここへお通し申せ」
近習と引き違いにはいって来たのは、両国橋にいた老人であった。
「おおこれは京師殿」
「甲斐守殿、いつもご健勝で」
二人は叮嚀に会釈した。
「さて」と京師殿は話し出した。「銅銭会の会員ども、今夜騒動を始めますぞ」
「何?」と甲斐守は膝を進めた。「銅銭会の会員がな? してどこで? どんな騒動を?」
「今夜五更花川戸に集まり、ある家を襲うということでござる。同勢おおかた三百人」
両国橋での出来事を、かいつまんで京師殿は物語った。
「銅銭会員にご用ござらば、即刻大至急にご手配なされ、一網打尽になさるがよかろう」
「よい事をお聞かせくだされた。至急手配を致しましょう」
「何か柳営に大事件が、勃発したようでございますな」
「さよう、非常な大事件でござる。実は一昨夜上様が……」
「いやいや」と京師殿は手を振った。
「愚老は浮世を捨てた身分、直接柳営に関することは、どうぞお聞かせくださらぬよう」