Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.163 Zeichen · 25 Bildschirme
七
だが平次はそれに満足したらしく、
「その伊賀屋さんはどうしました。見えない様ですが」
「お通夜に仲人は無用だ。妙な事を思い出させて困るから、先刻帰って貰ったよ」
秋山佐仲は何を下らぬ――と言った調子です。
七
芝口の質屋、――伊賀屋に行ったのは、もう子刻半過ぎ丑刻近い時分でした。不思議なことに、まだ寝もやらず、ヒソヒソと話しこんでいる源六お国夫婦を前に、平次はこう折り入った様子で話したのです。
「さて、伊賀屋さん、二人揃って、あっしのいうことをよく聴いてもらいたい――あっしには花嫁殺しの下手人はわかったつもりだが、万一間違いがあるといけねえ。違った所があるなら、違っていると言って貰いたい――」
「――――」
「今晩、ようやく暗くなった頃だ。宇田川町の秋山さんの浪宅から、いよいよ花嫁の行列が出ようと言う時、伊賀屋さんはフト、血の付いた短刀を持って庭から家の中に飛び上って、その短刀を箪笥の上に置いた男の姿を見た筈だ。気が付いて見ると、駕籠の扉の前には短刀の鞘が捨ててある」
「――――」
「その男は庭の暗がりの中で駕籠の中の花嫁に怨みを言った事だろう。花嫁のお喜美はそれをお茶らかして笑ったに違いない――男はカッとして、駕籠の中で手にさわった女の守り刀を引抜き、夢中になってその胸を刺したが、ハッと気が付くと、自分のやった罪の恐し