Japanische Klassiker mit Furigana
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うし
鎧櫃の血
岡本 綺堂
Lesen Sie 鎧櫃の血 (うし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.702 Zeichen · 99 Bildschirme
」
有年はやはり黙って聴いていた。※(「さんずい+(廣-广)」、第3水準1-87-13)南は聴いてしまって溜息をついた。
「なるほど、そういう不思議が無いとはいえませんね。おい、一郎。おまえの叔父さんのようなこともあるからね。お前、あの話を曲亭先生のお耳に入れたことがあるか。」
「いいえ、まだ……。」と、有年は少し渋りながら答えた。
「こんな話の出たついでだ。おまえも叔父さんの話をしろよ。」と、※(「さんずい+(廣-广)」、第3水準1-87-13)南はうながした。
「はあ。」
有年はまだ渋っているらしかった。有年の叔父という人は若いときから放蕩者で、屋敷を飛び出して何かの職人になっているとかいう噂を馬琴もたびたび聞いているので、その叔父について何か語るのを甥の有年もさすがに恥じているのであろうかと思いやると、馬琴もすこし気の毒になった。上野の五つ(午後八時)の鐘がきこえた。
「おお、もう五つになりました。」と、馬琴は帰り支度にかかろうとした。
「いや、まだお早うございます。」と、有年は押し止めた。「今もここの主人に言われたのですが、実はわたくしの叔父について一つの不思議な話があるのを、今から五年ほど前に初めて聴きました。