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Japanische Klassiker mit Furigana

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まぶたのはは

長谷川伸傑作選 瞼の母

長谷川 伸

Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme

Aozora Bunko

おろくは手を振って拒む、やがて承知する)

時次郎 じゃ、どうかお願いいたします。

おろく この年になって始めて追分の三味線を弾くのかねえ。

安兵衛 (コソコソと)糸道のあいてない婆さんが弾くてことは、年代記物だな。

おろく 仕方がない。刻限一杯は、姪の処へでも行って油を売って胡麻化そう。

安兵衛 とんだ藪入だ。

時次郎 それで、聞き憎いことでござんすがその、一件は、金はどうなるので。

安兵衛 金はまだ貰ってやしない。こうしよう。お前さんを連れて行って親分に引き合せ、おいらが一両貰って先へ帰り、おきぬさんに渡すとしよう。

時次郎 そうしてくだされば大助かりでござんす、何分お願い申します。ちょいとおきぬさんに断って、直きに出かけますから。(安兵衛の部屋を出ておきぬの部屋へ)おきぬさん、芸は身を助けるだねえ。俺の追分を在方から一ト晩買いにきたって話だったよ。吾ながら驚いたよ。だが有難い、棄てられた気でいた世間には、拾ってくれる人もあったんだ。

太郎吉 小父さん、どこかへ行くのかい、おいらも一緒に行こうか。

時次郎 きょうはいけねえ。今度の時に連れて行くぜ。

おきぬ 時さん、追分を唄わせて一両くれるのですか。