Japanische Klassiker mit Furigana
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まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme
徳之助 いいえ、こうなっては、ご一緒でなくては、西へも東へも参りますまい。
政吉 そいつあいけねえ。
おなか わたし故にこんなことになったのです。どうしてこの儘行かれましょう。
政吉 俺あ卑怯な奴に成下ってるんだ。おさんに似たおなかさんに良く思われてえばっかりに、自分の身を忘れて飛び出した、それもこれも心からの男気なんかじゃありゃしねえ。
徳之助 いえ、いくら卑下しても、政さんは男気で、わたし達を助けてくれたんです。
政吉 違わあ、大違いだ。現に今し方、俺あ徳さんを叩っ殺して、おなかさんを俺のものにしようとしたじゃねえか。
おなか (また新しき憂慮を抱き、政吉を恐ろしく思う)
徳之助 (手拭で疵口を結ぼうとする)
政吉 (それを手で斥け)俺あお前にゃ、物騒な人間だぜ。恥しいが俺あ、おなかさんに段々と思いがつのって仕様がねえ。一緒に逃げて見ろ、その途中で、いつ何時、徳さんの寝首を掻く気になるか知れねえや。
徳之助 たとえそうでも、この有様では、一緒に逃げて、何処かに隠れ、疵養生をして貰わなくては、義理が立ちません。
おなか あなた。(ひそかに徳之助の袂を曳く)