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Japanische Klassiker mit Furigana

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まぶたのはは

長谷川伸傑作選 瞼の母

長谷川 伸

Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme

Aozora Bunko

自分ばかりが勝手次第に、ああかこうかと夢をかいて、母や妹を恋しがっても、そっちとこっちは立つ瀬が別ッ個――考えてみりゃあ俺も馬鹿よ、幼い時に別れた生みの母は、こう瞼の上下ぴッたり合せ、思い出しゃあ絵で描くように見えてたものをわざわざ骨を折って消してしまった。おかみさんご免なさんせ。(障子を閉る)

おはま あ。(呼びかけて思い直す)

お登世、廊下の奥から何も知らずにくる、後におふみが付いている。

雨の音が聞こえる。

忠太郎 (お登世を瞶める)よく似ているなあ。(懐しげに振り返りつつ去る)

お登世 だあれ、あの人。

おふみ (頭を振る)

お登世 おッかさんに似てやしない。

おふみ (思わず膝を打ち)そうでしたね。

おはま (未練が出て、廊下へ出ようとする)

お登世 あ、おッかさん。今の男の人だあれ。

おはま お前、見たのかい。(火鉢の方へ行く)

お登世 (座敷へ入る)ええ。ちょいと似てた。ねえおふみ。

おふみ (おはまに気兼ねして)ええ。

おはま (涙ぐむ)

お登世 どうしたの厭なおッかさんね。(もしやあれが胤違いの兄かと思い当る)おッかさん、おッかさんてば。

おはま あい、あいよ。