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Japanische Klassiker mit Furigana

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まぶたのはは

長谷川伸傑作選 瞼の母

長谷川 伸

Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme

Aozora Bunko

俺はよく知ってるが、そんな家、取手にゃねえやあ。

老船頭 いやあ有るある有る。じゃねえ元あったんだ。

茂兵衛 へえ――じゃ今はもうござんせんか。

老船頭 無え。八、九年前だったか、ばくち打ちの奴が、いやあこれはご免なせえよ。ツイ口が、辷った。

茂兵衛 構やいたしません。

老船頭 そうかね。安孫子屋は元繁昌していたが、流れの三太郎という親分が仕切って買取ってから流行らねえ続きで、半年か一年かで止めてしまった。だからこの男なぞ色気づいた頃にゃもう無え、知らねえ筈だよう。

茂兵衛 へえ左様にござんすか。どうもご親切によく教えてくださいました、有難う存じます。

老船頭 (茂兵衛の慇懃さに、頗る好意を持つ)はい、いえ、何。もしまだ聞くことがあるなら、知ってる限り、喋舌るよう、その代り俺あ、でながら返事いうがねえ。

茂兵衛 お言葉に甘えて少々伺います。その安孫子屋に就いて内輪のことまでよく知っている人がおりましょうか、ご存じじゃござんせんか。

老船頭 船戸の弥八という人なら知ってるか知れねえ、流れの三太郎親分が流行病いでコロリと死んだその跡をとった人だからねえ。

茂兵衛 船戸の弥八か。