Japanische Klassiker mit Furigana
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かいひいちようちょう
開扉一妖帖
泉 鏡花
Lesen Sie 開扉一妖帖 (かいひいちようちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.898 Zeichen · 40 Bildschirme
……串戯じゃない。今時そんな間違いがあるものか。それとも、おさらいの看板が見えるから、衣裳をつけた踊子が涼んでいるのかも分らない、入って見ようと。」
「ああ、それで……」
「でござんさあね。さあ、上っても上っても。……私も可厭になってしまいましてね。とんとんと裏階子を駆下りるほど、要害に馴れていませんから、うろうろ気味で下りて来ると、はじめて、あなた、たった一人。」
「だれか、人が。」
「それが、あなた、こっちが極りの悪いほど、雪のように白い、後姿でもって、さっきのおいらんを、丸剥にしたようなのが、廊下にぼんやりと、少し遠見に……おや! おさらいのあとで、お湯に入る……ッてこれが、あまりないことさ。おまけに高尾のうまれ土地だところで、野州塩原の温泉じゃないけども、段々の谷底に風呂場でもあるのかしら。ぼんやりと見てる間に、扉だか部屋だかへ消えてしまいましたがね。」
「どこのです。」
「ここの。」
「ええ。」
「それとも隣室だったかしら。何しろ、私も見た時はぼんやりしてさ、だから、下に居なすった、お前さんの姿が、その女が脱いで置いた衣ものぐらいの場所にありましてね。