Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いんえいらいさん

陰翳礼讃

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 陰翳礼讃 (いんえいらいさん) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.020 Zeichen · 61 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして手ざわりがしなやかであり、折っても畳んでも音を立てない。それは木の葉に触れているのと同じように物静かで、しっとりしている。ぜんたいわれ/\は、ピカピカ光るものを見ると心が落ち着かないのである。西洋人は食器などにも銀や鋼鉄やニッケル製のものを用いて、ピカピカ光る様に研き立てるが、われ/\はあゝ云う風に光るものを嫌う。われ/\の方でも、湯沸しや、杯や、銚子等に銀製のものを用いることはあるけれども、あゝ云う風に研き立てない。却って表面の光りが消えて、時代がつき、黒く焼けて来るのを喜ぶのであって、心得のない下女などが、折角さびの乗って来た銀の器をピカピカに研いたりして、主人に叱られることがあるのは、何処の家庭でも起る事件である。近来、支那料理の食器は一般に錫製のものが使われているが、恐らく支那人はあれが古色を帯びて来るのを愛するのであろう。新しい時はアルミニュームに似た、あまり感じのいゝものではないが、支那人が使うとあゝ云う風に時代をつけ、雅味のあるものにしてしまわなければ承知しない。そしてあの表面に詩の文句などが彫ってあるのも、肌が黒ずんで来るに従い、しっくりと似合うようになる。